検査科は検査室(外来採血、検体検査、生理検査)、病理検査室に分かれています。その他に内視鏡、健診センター、湘南記念病院乳がんセンターで検査技師が業務についております。検査室では、外来採血室を中心として検体検査室と生理検査室があり、患者さまを中心とした検査業務を行っております。検体検査では主要な項目を院内検査で対応し、その他は外注で対応しています。院内検査では、検査結果を採血してから40~60分で報告することを目標とし、日々努力しております。
生理検査では、なるべく患者さまに不安を与えずにリラックスして検査を受けてもらえるよう心がけています。また、患者さまの状況や他の検査結果を比較して検査を行っております。
病理検査室は、病理組織検査、細胞診を行っています。組織検査では術中迅速診断が可能です。手術中に手術術式や切除部位の決定のための検査です。また、免疫抗体法による染色を院内で実施することで報告までの時間を短縮しています。
検査科全体で外部精度管理に積極的に参加し、他施設と誤差が出ないように精度を保っています。
外来採血、検体検査、生理機能検査、病理検査、その他 委員会活動等
検体検査システム、心電図システム、RIS、超音波報告書ソフト、病理検査システム
検査項目:総蛋白・アルブミン・尿素窒素・クレアチニン・尿酸・総コレステロール・HDL-コレステロール・中性脂肪・LDL-コレステロール・総ビリルビン・直接ビリルビン・AST・ALT・ALP・LDH・γ-GTP・CHE・AMY・CK・Na・K・Cl・Ca・血糖・CRP
検査項目:血液5項目(赤血球数、白血球数、血色素量、血小板数など)、
白血球分類(好酸球、好中球、好塩基球、リンパ球、単球)
心筋が拍動するときは電気的興奮が起こり、活動電位が発生します。これが身体の表面に伝わってきたものを2点間の電位差として記録した波形が心電図です。不整脈、虚血性心疾患、刺激伝導異常の検査に用いられます。
ABI(Ankle Brachial Pressure Index)足首と上腕の血圧を測定し、その比率(足首収縮期血圧÷上腕収縮期血圧)を計算したものです。動脈の内膜にコレステロールを主成分とする脂質が沈着して内膜が厚くなり、粥状硬化ができて血管の内腔が狭くなる「アテローム動脈硬化」の進行程度、血管の狭窄や閉塞などが推定できます。
CAVI(キャビィ)は大動脈を含む「心臓から足首まで」の動脈の硬さを反映する指標で、動脈硬化が進行するほど高い値となります。大動脈の進展性の低下は心疾患の発症や予後を規定する因子となることが知られており、早期診断と管理に役立ちます。
携帯型心電計を用いて日常生活の心電図を24時間記録します。通常の心電図では記録できなかった不整脈や狭心症などの発見と評価に用います。
人間の耳に聞こえる音(20kHz)よりも高い周波数(1~10MHz)の音波を体の中に向かって出して、体の中の構造物に当たって返ってくる反響(エコー)を音波から画像として記録する検査です。実質臓器の描出能が高く、リアルタイムに観察できることがこの検査の特徴となります。
腹部超音波検査
主な描出臓器:肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣
主な目的:脂肪肝、結石、腫瘤の評価
肝臓と腎臓のコントラストを比較して脂肪肝の評価を行っています。
頸動脈超音波検査
頚部にある左右の動脈の血管壁径と血流速度を計測します。動脈硬化の評価、血管の狭窄・閉塞の評価、推測を行います。
右総頸動脈の内膜中膜複合体(IMT)の厚さを計測しています。厚さは0.6mmとなっています。
右頸総頸動脈をパルスドプラ法で血流評価をしています。収縮期最大血流速度110.9cm/sec、拡張末期血流速度は22.5cm/sec、平均血流速度は40.5cm/secとなっています。左右頸動脈の血流速度を比較し末梢血管の狭窄・閉塞の評価を行っています。
心臓超音波検査
心臓の形の異常を発見する形態観察、心臓の動きをみる機能観察を行います。具体的には心機能評価、心筋症、虚血性心疾患の壁運動異常を評価します。ドプラ法では弁膜症の評価を行います。
心臓の動き、弁の観察を行っています。
カラードプラ法で血流評価を行っています。
検査項目 | 時間 | 備考 |
---|---|---|
腹部 | 約20分 | 食事制限あり。 下腹部検査のある方は蓄尿必要 |
心臓 | 約20~30分 | |
頚動脈 | 約20分 | |
体表 | 約20分 | |
下肢動脈 | 約60分 | |
下肢静脈 | 約60分 |
日本病理学会 病理専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医